近鉄文化サロン枚方教室 田原美江

若い頃から体力と健康には自信があった。元気印の私にそれは突然やってきた。脳梗塞。去年の六月のことだった。幸い右半身に後遺症が残っただけでリハビリで普通に歩けるようになった。だが精神的ショックは大きく病気知らずの身にはこたえた。再発を恐れ臆病になりつつ何とかスローライフを受け入れられる様になった時、友人が以前習っていたヨガのことを思い出した。よしやってみようと今日の日を迎えたのである。ヨガと言えば瞑想という位の知識だけで臨んだのだから何も分らず手取り足取り教えられるままに一時間半が過ぎ、その動作の一つ一つが新鮮で何とも言えない内からの力の様なものを感じたのは大袈裟だろうか。家に帰っても背中が熱くなる程背骨の存在を感じ受講の前にはあれほどつらかった後肩の重い不快感が無くなっていた。最近は単純にそれが嬉しくてならない。心地良い痛みと共に。

インナームーブ93号より